天目 和食器の加飾手法  

天目

天目(てんもく)は黒い鉄釉がかかった焼き物。
黒、褐色、べっこう色などを発色する。

鎌倉時代、禅僧が中国の天目山から持ち帰った焼き物がこの様式であったので、黒褐色系の器を天目と呼ぶようになった。

天目茶碗

曜変天目

奇跡としか思えない世界屈指の茶碗、『曜変天目』
現存する曜変天目は世界でも3~4碗。

藤田美術館蔵 曜変天目 wikimedia

もはや器とは呼べぬ品物です。

再現に意味があるかどうか微妙なところで、技術的にも不可能に近いものがありましょう。どうやって造ったのか分からぬ部分が残っているからです。

禾目天目・油滴天目はその曜変天目のいわば写ですが、やはり美しいものです。こちらの方はまだかろうじて器と言えそうです。

禾目天目(のぎめてんもく)


禾目天目 抹茶碗  嵯峨野大覚寺窯 和泉良法

うっすらと輝く油滴の上から流星のような線条文が虹彩を放って幾筋も流れています。
禾目(のぎめ)とは稲穂のこと。
細長く流れる釉薬の様子からそう名付けられました。

天目は数ある陶芸の種類の中でも至高の焼き物とされ、青磁とともに古くから尊ばれてきました。
宇宙の輝きのように見るものを惹きつける景色は、天目だけが持つ不思議な色調で、他の焼き物には見られない圧倒的な存在感を持っています。


油滴天目(ゆてきてんもく)


流星油滴天目 抹茶碗  嵯峨野大覚寺窯 和泉良法

幽玄な景色が広がった名品。
漆黒の深みに茶味がかった油滴が無数に散らばっています。

油滴(ゆてき)とはまさに油の粒のこと。
細かく現出した斑状紋が最大の持ち味です。

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