奄美の醍醐味、露地栽培のバナナ
バナナは熱帯原産の果物なので、鉢植えならともかく露地栽培をしようと思えば、日本国内では小笠原とか奄美・沖縄の南西諸島くらいでしかまともに育てられないのではないでしょうか。暖かい南西諸島でさえもバナナにとっては北限らしくて、フィリピンなどの様に大きな実に育てるのは難しいといいます。
うちの庭はバナナだらけ。南国の奄美大島ならではの光景。
数が多いのは、バナナは一回花が咲いたら(実が成ったら)それで終わりで、他の果樹(バナナは樹ではなく草(野菜)ですが)のように永続して果実をつけない。でも大きくなるにはそれなりの年数がかかる。というわけである程度の数がないと毎年バナナの実を楽しめないのです。
真冬でも気温が10℃以下にならない(1年中暖かい)という厳しい気候条件さえクリアできれば、バナナの栽培はものすごく簡単です。おそらく主要果物の中でもダントツに育てやすい部類でしょう。
庭や畑の隅に植えておくだけで、ほとんど何もしないでも大きくなり、人工的に増やさなくても勝手に増殖して、大きくなった個体から順番に冬と夏に花を咲かせ実をつけてくれる(ランダムにですが)
こんなに簡単に収穫できる果物は珍しいですね。
今年1月に実ったバナナ(冬なりバナナ)
バナナの実が成るまで(成長過程)
バナナはある程度大きくなると横から竹の子のような子株が生えます。バナナ栽培はこの子株を成長させるだけです。
株分けして新たな場所に移植するか、そのまま親株の横で育てるか、どちらでもかまいません。
親株はやがて花が咲き実をつけますので、実を収穫した親株を根本付近から切り倒し、そのまま子株の養分にすると育ちが良くなります。
その子株も成長して横に子株を生やし・・・という感じでほぼ自動的に増殖するので、本当に手間がかからない素晴らしい食用植物です。
バナナは頭頂部から葉を生やしながら成長していきます。クルクル巻いた角のような葉が天辺から突き出し、それが広がります。
この突き出した葉、普段は写真のようにかなり長いのですが、とつぜん通常の半分くらいの短い葉が出ます。これが花が咲くサインで、「今年は実ができますよ」という合図になるんです。
短い葉が出れば、その次は必ず花が出てきます。
バナナが開花して実が付いていく様子です。
あるていど形ができたら栄養を花に取られないように花部分を切り落とします。
今年7月に実ったバナナ(夏なりバナナ)
皮の表面に黒いものが混じり始める前に収穫して、紐で吊るして黄色になるまで追熟させます。
緑色が黄色になるまで物によりますが2周間以上はかかります。黄色になってからは腐敗まで早いので冷蔵や冷凍などを使うと保存しやすいです。
うちで育てているのは「シマバナナ」と普通のバナナ(キャベンディッシュかラカタン)の2種類。
シマバナナはとても小さいです。
普通のシマバナナ
ずんぐりむっくりタイプ(通常の島バナナより太くて美味しい)
普通のバナナ
よくいうフィリピンバナナ(キャベンディッシュかラカタン)の一種だと思いますが、やっぱり大きい方が食べてる感がありますね。
植えるだけでほとんど何もしなくても(農薬なし、肥料も適当。極端に日照りが続いた時だけ水やり)勝手に増えて行き実も収穫できるバナナですが、株の大きさ(数メートルになります)のわりに根の張りが浅くて、横揺れに弱いです。台風など直撃すれば全部倒れてしまう可能性もかなり高いですね。
その他の理由もあり、こんもり土寄せしておくといい感じに育つみたいです。
コメント
庭でバナナ!
さすが亜熱帯ですね。
旧任地を思い出しました。とりあえずバナナ生えてると餓死しないからか、みんなハッピーな性格でした。
与論島でも感染拡大とのこと。
くれぐれもご注意ください。
どうもありがとうございます。
注意しないとですね