水焼と油焼  

水焼と油焼

和食材料

本焼包丁の工程は、火造り鍛造し、形取りをした後に800度ほどの炉で加熱します。適度に鋼が焼けたら水に取り急冷します。これが【焼き入れ】です。

この急冷を水でやるのが『水焼』、油でやるのが『油焼』で、他にそのまま冷ます『空気焼入』もあります。

焼き入れの主な目的は硬さを出す事にありますから、水で急激に冷却する水焼の方がより目的に叶う訳で、細かく締りのよい硬さと鋭い切れ味を持続させれるこの水焼きが優れていると思います。

油焼も充分な硬度をつけることは可能ですし、なにより水焼きよりも簡単な為にこちらが多く使われる様です。 簡単と言っても焼き入れ自体熟練を要する作業ですので、職人さんにとってはどちらも難しいのに変わりはないでしょう。あくまでも失敗する可能性の高い水焼に比べたらという意味です。

実際両方を使用してみると、長年包丁を扱っている料理人以外はこの水焼と油焼の違いを実感するのはまず無理でしょう。

まして外見上の違いを見分けるにはさらに包丁への慣れが必要だと思います。 具体的にいうと波紋の波がやや違う気がします。油は比較的波が安定してますが、水はすこしぼやけてる様です。

私は『冷たく切れる』のが水焼。『優しく切れる』のが油焼だとの感触を持っていますが、具体的に人様に説明するのは非常に難しいです。感覚的なものです。


水焼き入れの本焼庖丁

包丁鍛冶の多くは水焼を薦めますし、本焼包丁を使い込んだ板前の多くは水焼きの方が良いという評価をします。
鍛冶屋さんの苦心の作品でもありますし、どうせ高価な本焼包丁を買うのならば、扱いは多少難しくなるもののやはり水焼を選ぶべきかなと思います。








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